メルマガはリードナーチャリングという、マーケティング戦略の1つです。リードナーチャリングとは、「見込み客の育成」という意味で使われます。
見込み客とは、購入には至らないまでも自社製品に興味を持つ客のことです。たとえば自社サイトからカタログを取り寄せた顧客がいたとしましょう。顧客が自社製品を購入しなくても、定期的なアプローチで自社を意識させることで、将来的に購入する可能性が高くなります。イベントなどで全く自社に興味のない顧客を集めるよりも、コストパフォーマンスがよく効果的です。
そしてメルマガは、リードナーチャリングの代表といえるでしょう。メルマガの内容としては新商品の告知やキャンペーンの案内、またコラム連載などが挙げられます。見込み客に対し、同じ時間・同じ内容を一斉送信するため、手間がかかりません。また自動で配信を行うツールもあります。
しかし情報が氾濫する現代社会では、メルマガによるリードナーチャリングの効果が低くなっていることに注意しなければなりません。
現代の顧客は、必要な情報を自分で選り分ける能力を身につけています。つまりメルマガを「不要だ」と思われてしまえば、開封されずに消去されてしまう可能性も高いでしょう。ただメルマガ配信を行うだけでは、費用対効果の低い結果になりかねません。
そこでメルマガと並行して、セグメントメールやステップメールなどの配信を行う必要があります。
セグメントとは顧客を年齢や性別、住まいや年収などで分けたグループのことです。セグメントメールは、たとえば「50代女性に向けた新商品の告知」「東京へのアクセス可能な範囲に住む顧客へのイベント案内」など、セグメントごとに有益な情報を配信するメールをいいます。
またステップメールとは、顧客の商品の利用状況に合わせたメールのことです。たとえば商品を発送し、顧客のもとに届いたタイミングで「商品の利用案内」を配信します。そして商品が使い終わる頃に「追加購入を勧めるメール」や「関連する商品の紹介」を送りましょう。
ニーズが細分化している現代、顧客を詳細に分析し、ターゲティングすることが重要です。ただしセグメントメールやステップメールは、人件費などのコストやメールをそれぞれに考える手間がかかるなどのデメリットもあります。そのためメルマガと組み合わせ、定期的に効果を検証しながら活用していかなければなりません。